中高年以降の持続する膝の痛みは膝関節の変形によることが多いです。原因は加齢、肥満、遺伝的に膝が弱い、関節に負担がかかる仕事やスポーツを続けたといったことがあります。過去の事故やスポーツによる膝の怪我がきっかけで関節の変形がはじまることもあります。初期は歩き始めの痛み、階段昇降時の痛みですが進行すると膝関節が曲がらなくなり常に痛みを感じることもあります。無理な負担をかけると炎症が起こり激痛になることもあります。変形してしまったものはもとにはもどりませんのでこれ以上進行しないよう膝に負担をかけすぎないよう生活の工夫をすることが重要になります。炎症を何度も繰り返すような行動は膝の変形を進行させます。気を付けていても痛みが増強し歩行が難しくなった時は急性期痛の治療をします。それは炎症をなるべく早く抑える治療です。膝の安静を保ち炎症を治す注射や薬を内服します。炎症が消えれば痛みは消失します。変形性膝関節症は長く付き合う疾患です。若い時より行動範囲が狭くなることもありますが生活の工夫をし自分の体をじょうずに管理すれば大きな不自由なく一生過ごせることが多いです。