コラム

慢性の首の痛み 肩こり

2023.10.19

加齢により頸椎(首の骨)の変形、首の骨と骨の間にある椎間板や骨の周りの靭帯の変性、肥厚が起こると神経が刺激されやすくなり頸部痛や肩こり、首を回しにくいといった症状が出ます。これを変形性頚椎症とよびます。急に強い痛みとなった場合、炎症を抑える消炎鎮痛剤の内服やステロイドをまぜたトリガーポイントブロックという注射で消失または軽快しますが、痛みが慢性化することはよくあります。首を動かさずに長時間いる、例えばスマホやパソコンを操作する時間が長く全身運動をすることが少ない人は強い慢性の頸部痛と肩こりが起こりやくなります。筋肉を動かさないことが続くと筋肉量の低下がおこり重い頭を支えることが負担となり血流も低下し頚椎症による痛みを悪化させます。慢性の頸部痛や肩こりはマッサージや温めることで血流が改善し一時的に楽になりますが生活の工夫をしないとすぐにまた痛くなります。加齢による変形や変性は元には戻りませんが生活の工夫で痛みは軽快することがよくあります。適度な全身運動、長時間同じ姿勢をしないよう気を付ける、ソファや机でうたた寝をせず枕を使用できる場所で寝るといったことです。睡眠中は長く同じ姿勢をしますので自分にあった枕を選んだり持っている枕にタオルを重ねて自分に合わせると起きた時の首の痛みや肩こりが軽快します。タオルで枕を自分に合わせるときは次のようなことに気を付けます。首の後ろは後頭部より少しへこんでいるためバスタオル等を使用し首と寝具の間に隙間ができないようにします。顎がひけすぎたりあがりすぎたりしないようにすることも大切です。肩の上部あたりから首の後ろのくぼみ、後頭部のでっぱりにそって全体を支えるようにします。横向きに寝るときは頭の高さと肩幅の高さが合うようにして頭が下へ落ちて首に負担をかけることがないようにします。慢性の頸部痛、肩こりは生活の工夫が重要になります。急性の痛みも普段の生活に気を付けることで治療効果が得られやすく再発も少なくなります。

 

 

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