椎間板ヘルニアは背骨の間にある椎間板と呼ばれるクッションのような柔らかい組織を指します。
椎間板ヘルニアは椎間板がつぶれて脊髄神経の通り道に出てしまった状態です。
腰は上半身の重さがかかるためヘルニアがおこりやすい場所です。重いものを運ぶ仕事、肥満、加齢、遺伝的に柔らかい椎間板といったことで潰れやすくなります。
ヘルニアになるとヘルニアのある脊髄神経の枝の領域に激しい痛みがはしります。臀部から下腿の裏側、大腿の外側からふくらはぎの外側、大腿の前面から脛にかけてといった領域です。電気が走るような激しい痛みが特徴的です。
痛みは激しいですが数ヶ月から半年すると白血球が食べてなくなってしまいますので痛みをコントロールできれば手術の必要はありません。
痛みのコントロールは初期の激痛時に消炎鎮痛剤と他の鎮痛剤の組み合わせ、硬膜外ブロックなど神経ブロックの週1回程度の併用です。一般的には1ヶ月−2ヶ月たつ頃には内服薬のみでコントロールできるようになります。
ヘルニアまでにはならず少しつぶれて形が悪くなり脊髄神経の通り道を狭くすることはよくあります。この場合はヘルニアのように消えてしまうことはないため痛みは一旦消えても繰り返します。痛みの治療はヘルニアと同じですがヘルニアより痛みの程度は軽く早く軽快することが多いです。
痛みが消失しても椎間板の変性は消えませんので腰に負担がかかるような生活で症状は再発します。